原油価格は減産合意でも下がる ~中東から株の投げ売りが始まるか~
原油の減産に各国で合意はしましたが、むしろ原油価格は下落しました。
減産の内容が抜本的ではなかった。また真の合意ではなく、産油国全体の足並みがまだそろっていないなど、様々な理由は考えられます。
日本経済新聞:産油国の協調減産、米の取り込み難航 G20エネ相会合、数値目標盛らず
日本経済新聞:OPECプラス、日量1000万バレル減産で合意
この事態に対し、輸入国つまりは先進国がが原油の購入を表明する可能性があるようです。
ロイター:原油消費国、需要支援で購入表明も=IEA事務局長
しかし、これもどこまでの量の購入を表明するかが、全く不安定です。
なぜなら、言うまでもなく今世界中で感染を恐れて人の移動が急激に減っています。
飛行機がほぼ止まり、車の移動量も大きく減少している、つまり燃料への需要が約30%も減っていると言われています。
しかし、繰り返しになりますが、今のままの原油価格では、産油国内でもダメージが大きい命がけのチキンレース状態です。
このため、耐え抜くための現金確保としての産油国の保有株式の投げ売りは、十分に考えられます。
また中東でのコロナウイルス拡大も加わり、コロナ×原油の問題は続きそうです。
日本経済新聞:「オイルの波乱」再来懸念 政府系ファンド、世界で25兆円売りも