今週のメジャービジネス誌:東洋経済 ~2020年3月7日号~
東洋経済 2020年3月7日号
【第1特集】資産運用マニュアル
以下、読んでの概要や率直な見解です。
総じて良い内容であると思います。
30%ぐらいはどうしても謎・数値理論的におかしいものは出てきます。
30%も?と感じる人もいるのかもしれませんが、金融・貯蓄・資産運用に関わる内容ではまだ質の高い方だと思います。
〇NISA・つみたてNISA
夫婦で2馬力はまさにその通りです
NISAには個人の所得は関係ありません(総合分離課税)
〇IPOが「ミドルリスク」なのか
抽選から当選した際の初値売りの戦略であること明記されており、決してセカンダリー・上場後の売買ではありません。
過去・今年の初値の結果を見ると、なぜミドルリスクのカテゴリーに分類されているのか、その意図がわかりません。
決してローリスク・ハイリターンであると言いたいわけではありません。
そもそもIPOの抽選から初値売りは、抽選結果次第です。
つまり、属性にあまり関係なく、やろうと思ってもできるものではありません。
目下のリスク・リターンの観点で、カテゴライズできるものなのでしょうか。
〇ポートフォリオがおかしい
20歳代から70歳代の、世代別標準ポートフォリオが載っていますが、「おかしい」の一言です。
投資信託で考えている以上、例えば米国(先進国)の株とREITをリスク・リターンとシャープレシオで考えた場合、「REITは株式より現状優れていないし、また相関が高いため分散効果も期待できない」ことは数値で明確に表れています。
債券やREITは、直接・個別で保有する場合と、投資信託などファンド経由で持つ場合、その意義が大きく変わる点も注目です。
〇富裕層の4タイプ
特にベンチャー創業者で、投資が物への流れになっているのは、公然のようです。
上場企業となると、会社のお金で直接の芸術活動支援・メセナをするのは難しくなります。
ただし、代表者が個人で所有しているのは最近脚光を浴びてきています。
決してバスキアの購入で有名になった前澤氏だけではなく、ユニクロ・ファーストリテイリングの柳井氏や、GMOの熊谷氏もコレクターとして有名です。
fp-futurevision.hatenablog.com
富裕層のモノへの投資トレンドやその価格推移は、その環境を理解するのにナイトフランク社のレポートが役立ちます。
〇海外法人での相互の融資スキーム
・雑誌に載る段階で陳腐化している
・法に則っているかどうかの判断は国税の匙加減
・最終的な合法か否かは裁判所が決めること
今まで無事だったのは、「静観し・泳がされている(7年)」「運が良い」「小物すぎて後回しにされている・流されている」のどれかに過ぎないと考えています。