上場企業の横領・不祥事 北國銀行の行員が総額3億6600万円を着服
福井新聞:「北國銀行20代元行員の着服手口は 取引先の口座から融資金引き出す」
今まで銀行員の着服・横領といえば、個人の顧客をターゲットに、定期預金や投資信託を勝手に解約する、架空の金融商品(高金利で儲かる・HYIP系詐欺)を契約させるのが定番でした。
今回は法人相手、かつ複数社の先から複数回に渡り、資金を循環させる形で引き抜いているのが特徴です。(架空の高金利商品も手を出してはいます)
『返済期日になると、4社のうちの別の取引先から着服した融資金で穴埋め。返済後は再び融資を実行する手口を複数回繰り返していたという。』
この一文でわかる人はすぐにわかりますが、投資詐欺の王道であるポンジ・スキームを応用させたようなやり方ですね。
投資詐欺の場合は、これで次の投資資金や紹介を引っ張り出していきますが、それを融資の実行で金額を大きくさせていっているのが、ある意味ダイナミックな部分ではあります。
着服は計3億3600万円、返済されていない実際の被害額は1億5500万円。遊興費などなので、キャバクラやギャンブルでしょうか。
IR『株式会社北國銀行:不祥事件の発生について』
https://www.hokkokubank.co.jp/other/news/2020/pdf/20200221.pdf
この地銀・地方銀行の危機や経営改革が叫ばれている中、1.5億円の預金・資金消失は痛いですね。遊びに使われてなくなっているので、財務的には丸焦げですから。