銀行の外貨保険販売に新資格を創設 ~保険会社が外交員や代理店を教育できない不都合な真実~
日本経済新聞:生保協と銀行業界、外貨保険に販売資格
『生命保険協会は外貨建て保険の販売を担う銀行業界との間で、販売員を対象とする販売資格を創設する方向で一致した。』
このこと自体は良いと思いますが、しかし一方で自社の外交員に対しての教育は進んでいるのでしょうか。
先日相談を受けたケースで、「プルデンシャル生命のドル建て養老保険・リタイアメントインカムに長らく加入していたが、実質の利回りを計算すると年0.7%と極めて低いものだったので、解約しました。当時の不勉強さを嘆くしかないですね。」ということがありました。
外貨建て保険の実質の利回りは、確かに0.7%程度です。
これは決してプルデンシャル生命だけの話ではなく、ソニー生命・メットライフ生命などでも、全て同じような結果になります。
保険は保障のためにあり、支払った保険料は先ず保障や運営に回し、余ったお金が貯蓄に充てられます。
貯蓄目的で保険に入ることは、「燃えカスで貯蓄」「2段階ピンハネされてからの貯蓄」ということになるのですが、その部分について販売・営業の場面で語られることはないです。
もとい、このような「不都合な真実」を知ると営業にブレーキがかかってしまう恐れがあるため、新資格の教育の場面でも出てくることはないでしょう。