バイオ株の明暗 ~サンバイオショックから約1年~
ブルームバーグ:イーライ・リリー、皮膚炎薬メーカーのデルミラを11億ドルで買収へ
その業種として「一発当てる」というものになってしまうため、バイオ株の暴騰・暴落は世界共通のようですね。
以下は、日本をベースとした場合です。
製薬1つの完成・承認まで、認可が降りるにはいくつもの審査を超える必要があります。
薬という人の生死に極めて直接的に影響を与えるものなので、厳格にやることは当たり前でしょう。
特に、実際に効くかの治験にはフェーズ(段階)がⅠ・Ⅱ・Ⅲの3段階あり、3~7年とされています。
厚生労働科学研究費補助金「医薬品・医療機器開発に対する理解増進に関する研究」研究班
さて、ファストトラックとは、わかりやすく言えば優先的に審査されることです。
それには難病に対して高い効果が期待できるもの、重要な薬であることが前提となります。
3~7年とされる治験の期間を極めて短縮できるもので(ただし承認後も厳密なデータ提供が求められる)、ここで結果を出せば早期に世に出すことができます。
デルミラ社の株価は、2019年12月から2倍超になっています。
バイオ銘柄はこういう爆騰があるのが特徴ですね。
Dermira, Inc. (DERM):ヤフーファイナンス(英語)
ただ、ここでちょうど一年前に日本で起きた「サンバイオ・ショック」を忘れてはいけません。
臨床が進んでおり、実現が見込まれていたサンバイオ社の新薬が、治験の途中で主要評価項目を達成できませんでした。
これを受けてストップ安が連日続き、1/5になりました。
約12,000円から2,600円です。
バイオ株式・関連銘柄は、まさに明暗がくっきりわかれる投資対象です。
ヤフーファイナンス:(4592)サンバイオ