物への投資トレンドと世界の富裕層の動き ~33億円超の富裕層の投資対象とは~
「富裕層」については様々な定義や、層があります。
中には、マス富裕層・準富裕層などの言葉もあったりするほどです。
今回参考にする英不動産大手ナイトフランクの富裕層に関する報告書では、「3,000千万米ドル(約33億円)超の資産を持つ人」をUHNWIと呼び富裕層としています。
Knight Frank ''THE WEALTH REPORT''
約33億円ですが、日本で18,534人いるそうです。
人口からすると1万人に1人以上いることになり、そんなにいるのかと驚く人もいるかもしれません。
しかし他社の調査結果を見ても、野村総合研究所・NRIが例年実施している日本の富裕層の調査(純金融資産保有額別世帯数と資産規模)にて、2017年で純金融資産5億円以上の世帯は8.4万世帯と推計しています。
野村総合研究所:日本の富裕層は127万世帯、純金融資産総額は299兆円と推計
よって約33億円超が18,534人というのも、妥当だと判断できます。
では、このナイトフランク社の報告書にどのようなことが書かれているのか。
不動産会社らしく住むのに適した世界の都市はもちろん、各地域のヨットの保有・寄港の艇数や、プライベートジェットの離着数も出しています。
つまり多方面から、富裕層の動きを分析しているものになります。
さて、前回はウィスキーの高騰ぶりを取り上げましたが、それ以外にも富裕層の投資対象先として挙げられている物は、以下の通りになっています。
画像:Knight Frank ''THE WEALTH REPORT 2019'' 38ページより
レアウィスキー
過去12ヶ月:+40%
過去10年 :+582%
アンティークコイン
過去12ヶ月:+12%
過去10年 :+193%
ワイン
過去12ヶ月:+9%
過去10年 :+147%
アート
過去12ヶ月:+9%
過去10年 :+158%
この他にも、時計・車(クラシックカー)・アンティーク家具・カラーダイヤモンド・切手・宝石などが挙げられています。
今年もこれらには注目していきたいと考えています。